魔法プログラム理論 - 1.人間の魔法は「プログラム」でできている | 多賀城[たがのき] - 小説投稿サイト

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1.人間の魔法は「プログラム」でできている

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作者:管理人

魔法とは、組んだプログラムを人体の魔法的器官である「臓器コンピュータ」で実行することである。
その昔は「プログラム」などというコンピュータ上の概念は無かったので、呪文といった言葉や魔方陣という図形を利用して概念を強化しそれを無理やり臓器コンピュータに読み込ませて実行していたようだ。

その後西暦1940年代頃になると、弾道計算のための計算機(いわゆる普通のコンピュータ)が登場して「プログラム」というものの概念が出来た。
それとほぼ同時期、アセンブラでプログラムを考えていたプログラマいた。このプログラマは情報処理科学の学者でもありコンピュータの仕組みに詳しかった。
彼は臓器コンピュータ(当時は「魔法器官」と呼ばれていたが)を擬似的なコンピュータとしてしまうことを思いついた。
コンピュータには五大装置と呼ばれるデバイスがある。「入力」「出力」「制御」「演算」「記憶」の各装置である。
彼はこれらの装置を「入力を視覚」、「出力を口でしゃべること」、「制御と演算は魔法器官」、「記憶を記憶」に割り当ててみた。制御・演算装置を一緒にしたのは、彼にしてみれば面倒だったと言うことなのだが、これは後のマイクロコンピュータという概念の先駆けでもあった。
これで一応ハードウェアがそろったので、彼はプログラムを書くための命令セットを考え、それと対応したニーモニック(CPU命令の記号のこと)を定義しアセンブラとした。
アセンブラプログラムの最初の例としては「speak "Hello, World"」と彼は紙に手で書きそれを読むことで口から「Hello, World」と自動的に結果が出力された。

彼は次に自分の好きなようにアセンブラのニーモニックを定義し、現実界に魔法が出力されるか試すためのプログラムを作ってみた。
長くなるのでプログラムの全文は書かないが、大雑把に言えば「空気中の水分子を抽出し、目の前のグラスがいっぱいになるまで集まれ」という内容のプログラムだった。このプログラムを臓器コンピュータへ入力し、実行すると実際にグラスにすぐ水が満ちた。
彼は同僚の学者やプログラマに「魔法器官をコンピュータとみなすこと」と「グラスへ水を満たすプログラム」を読ませ魔法を実行してみてくれるように頼んでみた結果、水の量の差はあれども皆実行可能なことが分かった。

この結果を踏まえ、彼は「プログラム=呪文・魔方陣」理論を研究することとなった。
それから時は流れ、2010年代の現在では魔法は「プログラム」で実行することが普通となっている。

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